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古都に咲くコスモス 般若寺② [お寺]

 般若寺のある奈良坂(京街道)は、古代より重要な要所であり、東大寺の大仏殿などを見下ろすことができ、昔の人はこの坂を上りながら奈良の都に別れを告げたと言います。
 般若寺の創建の時期や事情などは正確なところは不明のようですが、境内地より古代瓦が多数出土し、奈良時代にはここに大きな寺院があったことは間違いないようです。 
 鎌倉時代の僧、叡尊とその弟子忍性によって貧者や病人を救う大きな菩薩供養の施業が何度もおこなわれ本尊や伽藍の復興もおこなわれました。般若寺近くには北山十八間戸(国の史跡)というハンセン病などの重篤な病を持つ人のための施設があり、叡尊、忍性の活躍で多くの人が救われたようです。そんな歴史を持つお寺も明治の廃仏毀釈以降は住職もなく廃寺同然の状態だったようです。
 戦後、少しずつお寺の復興に手が付けられ今では、コスモスや水仙の咲くお寺として多くの観光客が訪れています。
 紆余曲折があったお寺だけに、京都の名園を持つようなお寺とは違い少々雑然とした感はありますが、境内にある多くの石塔や石仏がやさしくそれがかえって素朴な味わいとなっています。鎌倉時代の楼門は国宝に指定されているほか十三重石塔は日本の代表的な石塔として重文に指定されています。


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